まるぼ実験場

アプリの開発日記を載せるサイトでしたが、ただの技術ブログになりました。

呉服屋(着物屋)が怖い

皆さん勧誘セールスって受けたことありますか。

その最たるものとして某放送局やインターネット系の勧誘は有名だが、うっかりひっかかるとそれらに並ぶくらいものすごく厄介だと思った業種がある。

呉服屋である。

今回は私が呉服屋の勧誘にひっかかって酷い目にあった話をしようと思います。

 

私とその呉服屋との最初の出会いはあるショッピングモールでのイベントブースである。

まぁ普段ならばそそくさと歩き去るのだが、その日はどこかぼーっとしていて担当者に捕まってしまい、そのままガラポン引いてお菓子もらってアンケートとかに答えて住所とかを書いてしまう。

このとき、すみませんが引っ越し予定なので…ということにして住所記入は断ればよかった。今でも郵便物が送られてくる。送られてくるたびにムカついてる。

 

まぁしかし筆者、好きなゲームが昔の日本を舞台とした侍が活躍するゲームだったり最近読んだ小説の和装キャラがカッコいい!って思っていたりするし和装に全く興味がない訳ではない。だから、和装が出来る機会と聞いてちょっと浮かんでいたところがあるのは事実だ。

会場に用意されていた着物を着付けしてもらって写真をもらったり、着物への憧れとか着物着てやってみたいこととかで話が弾んでいた。

次回この時この時間にお店に来てくれたらまた着物着せてあげるしお土産(お菓子)もあるよ、とチラシを渡される。
ここで話が弾み楽しかったこと、担当者の着物が好き!という姿勢にも惹かれ、今度ちょっと話聞いて見てみてもいいかな、と思った。

……着物着てやってみたいこと?それはもちろん京都観光とbeatmaniaIIDXですね。(勿論これは言わないでおいた。)

 

約束の日に店舗を訪ねる。

雑談を挟みつつ、こんなのが着てみたいな~ってリクエストしながら着物を選ぶ。

そうして選んでもらった着物と帯と帯〆を着付けしてもらう。……すごい、私の好みにすごく近い。

具体的には両儀式みたいなイメージ。

担当者が着付けしてくれる傍ら、なんか普段は居なくて今日たまたま居たらしい本社の偉い人が話を挟んでくる。

「素晴らしい!似合っている!君にこの着物を来てもらいたい」「これは一生の出会いですよ。」…などと担当者と偉い人はとにかく褒めてくれる。ここに書いた台詞より数倍上手いお世辞のオンパレード。いえいえそれはきっとあなたの選び方のセンスが素晴らしいんですよ。

偉い人の話から推察するに、どうやら私がこれと言ったのはなんかすごく良いやつだったらしい。文化財級とか一つ買えば一生着られるレベルだとかなんとか。本当か?

そんなことは話半分に、「いいですよね~」「はい、いいですね~この柄とか気に入りました。」みたいなやりとりしながらこの姿いいなぁ、夢のようだと鏡を見ながら見惚れていると、

「これは元々百ウン十万するもので~」

(筆者、冷や汗をかきはじめる)

「この帯が二万円くらいで~」

(安……くない!Switch Liteが一台買えちまうぞ?!)

キャンペーンとかで特別サービスとかで、だいたい400k……くらいにできると隣で電卓を叩き始める。

いや、いくら元が良いものでこの値段がお値打ちだとしても私の身の丈に合わない買い物だ。…これは断らないとまずいのでは。

それに40万の衣類とかお手入れとか怖すぎて持て余す気しかしない。汚れたらきものクリーニングに持って行くとか資金以上にその手間が面倒すぎる。
最初にちゃんと防カビ加工するから大丈夫…?いやいや、私の衣類に対する扱いの雑さを舐めないで頂きたい。

ちなみにこの値段に落ち着くまでに、ずっと高い高い言い続けてます。ここまできたら無い袖は振れないからもう諦めてくれよ。
「この値段に出来るのは○○感謝祭の今だけですよ!」とかそんな感じの文句もセット。
お金があって気を良くした人ならもう少し前の時点で買ってただろうな。

流石にその値段でも…と渋っていると、クレジットカードはお持ちですがと聞いてくる偉い人。当然ここは持っていないことにする。

するとまた電卓を叩き始めて、一月一万ちょっとを3年払えば一生ものの着物が手に入ります!!クレジットカードはもって無くても運送会社の制度でローン出来ますよ!!と説明される。

……いやなんでローン組んでまで買う前提なの。しかもどんだけローン組ませたいの。

あいつらヤバい、仕事しててお金を持ってるとみるやいなやあの手この手でローン組ませようとしてくるぞ。

一ヶ月一万ちょいと言ったら、ちょっとした毎月の贅沢を我慢すれば正直手が出せてしまうお値段だ。

いやしかし、諸事情で資金が厳しくなる来年から三年近く、贅沢を我慢した生活三年も続けられるか?そんなの絶対嫌だ。これから専門行くんで学費の支払いが等と事情を話して諦めてもらおうとする…が。
なんなら今のうちにローン組んでおけば来年(私の方の事情で)ローンが組めなくなっても支払いだけで買えますよ
とか言ってくる。なんなら生活の変化の機会に買う方も多いですよ。

いやいやいやそれ絶対払いながら後悔するわ、そんな時に楽しむ余裕絶対ねぇわ、それほどお金無くなるんですと言ってもなかなか解放してもらえない。

終いにはもう泣いていた。

そちらの利益に一切貢献できないような貧乏人がこんな所に来てごめんなさい。

そこまでしてようやく着付けを解放してもらえることとなった。買えないと言っているのにここまでしないと解放してもらえないとは。惨めすぎて今書いてても泣けてきた。

あと一応、事前に約束していたお菓子はちゃんと頂けた。

お金がない、ただお金がないんですなんならお仕事くださいと泣きつく私に最後まで付き合ってくれた担当者、めちゃくちゃお人好しみたいな人だったけどこんな客には関わらない方が良いと思う。いや関わらないでください。

なんか次回予約も入れられていたが、もう二度と行かないだろう。

断るときは完全NOで。

筆者は純粋に良いなぁと思っていたので、良いなぁ~でもこの値段ではなぁ~と思わせぶりな返事を言い続けてたせいでセールスが長引いたんだと思います。

少しでも買いそうな素振りがあると奴らは乗せて買わせようとしてきます。これ本当に買うまで返してくれなかった勢いなんじゃないか。こんなのよほどの金持ちで心が強い人じゃないと破産まっしぐらやろ。

着物や和装自体には以前から興味はあったから覗いてみたんだけど、初心者にいきなり40万はねぇわ。

例の偉い人から初心者なのにモノの見方が分かっている人、みたいな持ち上げられ方してたけど、コレって巧妙だな……と思いましたね……。
いやでも弾き方も手入れも保管の仕方も何も知らない初心者に練習用すっ飛ばしていきなりプロ用楽器勧めるようなもんでしょ。そういうのは価値がわかってから手を出すモノでは?
最初はもっと手頃なものから勧めて欲しかったな……と思ったのでした。

そんなものは存在しなくて、初心者用でも40万円くらいの金銭感覚が当たり前の世界だったのかもしれんけど。

それよりも担当者二人に途中から散々ageられながら完全に買う前提で話されてたのが怖かった。私がお金持ってて心に余裕があったらマジでサインしてたかもしれない。

業界全部が全部こんな店ばかりではないと信じたいが、後になって調べたらネットで言われる勧誘タイプをあまりにもビンゴしてたので呉服屋行くの怖い。いや前を通るのも怖いわ。

みんなどこで最初の着物買ったんだろう?

 

新社会人のみんなも呉服屋の勧誘には気をつけような。

 

で、最近そこからまたDMが来たんだけども。

着付け教室申し込んだ人に洗える着物無料プレゼント!!とか書いてあってこういう価値くらいのやつから始めるべきでしょと思いながら、
非常にそそられるがもう二度と行かない。